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三越伊勢丹 千葉、多摩店を閉店  労組と対話重視 改革難航も

2017年03月20日

 三越伊勢丹ホールディングス(HD)は20日、三越千葉店(千葉市)と三越多摩センター店(東京都多摩市)をそれぞれ閉店した。業績が振るわない地方と郊外の店舗を整理する一方、東京都心の旗艦店に経営資源を集中する方針だ。ただ大西洋社長は、構造改革案をめぐり労働組合などの反発を受け、3月末に辞任する。4月に発足する新経営陣もリストラ策で労組などとの調整に手間取れば、改革が難航する懸念もある。

 20日、33年の歴史に幕を閉じた三越千葉店には、開店時間(午前10時)前から約550人もの行列ができ、店側は急(きゅう)遽(きょ)オープンを5分早めた。訪れた客からは「閉店するのは寂しい」(60代男性)などと惜しむ声も聞かれた。

 三越千葉店はバブル期の1991年度に507億円の売上高だったが、2015年度売上高は約4分の1にあたる126億円まで縮小。多摩センター店も07年度に70億円あった売上高が、15年度には63億円と1割減少していた。

 大型ショッピングセンターやネット通販の台頭などで百貨店を取り巻く経営環境は厳しい。特に地方はより高齢化が進行し、訪日外国人の恩恵も受けにくいため苦戦している。

 大西社長は昨年11月の会見で松山三越(松山市)など4つの地方・郊外店売り場縮小など構造改革の対象に挙げた。だが、機関決定していないタイミングで、具体的な店舗名を挙げたことに労組などが反発。大西社長が辞任するきっかけとなった。

 それでも、三越伊勢丹HDにとって不採算店舗のリストラは避けて通れない。大西社長が挙げた4店舗は、いずれも16年4月~17年2月の累計売上高が前年同期の実績を下回る。4月に社長に就任する杉江俊彦取締役専務執行役員も「地方店は何らかの手を打つ」と説明する。

 杉江氏は5月に新しい構造改革案を示す予定だが、労組や従業員との「対話を重視する」と語る。対話を重視するあまり、労組などとの調整に時間がかかれば、経営立て直しのペースも鈍りかねない。 (大柳聡庸)